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<12/16>DVの包括的援助~被害者支援、目撃した子どもへのケア、加害者支援試論~を実施しました。

実施報告

日 時:令和元年12月16日(月) 13:0015:00
場 所:アピオあおもり イベントホール
講 師:山梨県立大学人間福祉学部教授 西澤哲さん
参加者:100名
参加費:無料


講師の西澤哲さん(山梨県立大学人間福祉学部教授)から、複雑なDV構造、DVが与える子どもへの影響について、具体的な事例を挙げながら、分かりやすいお話がありました。

始めに、DV構造について、DV被害者は加害者に支配され、被害者は加害者から否定され続けると心理的に無力化に陥り、その結果、DV被害者には心理的混乱や加害者への理想化が起きる、とのお話がありました。
また、DV家庭の子どもへの影響は大きく、児童養護施設の子どもの約8割が、面前で両親の性行為を見ているとの事で、DV相談では児童への性的虐待の存在も確認した方がよい、とのお話でした。またDVに特有の子どもへの心理的虐待について、男の子は、母を守れなかったという無力感から、「強くなければ」という力への憧れと母への蔑視。また女の子は無力感、抑うつ感に繋がることが挙げられました。

相談支援については、DV被害者の母親が子どもを置いて別居した場合、子どもには見捨てられ感が生じることがあるため、安易な母との引き離しは危険であり、DVの深い理解の上でのソーシャルワークが必要とのお話でした。また、DV被害者が加害者の洗脳から抜けるために、情報提供と心理的教育、DV被害者に寄り添う司法ソーシャルワーカーの存在が大切であるとのことでした。
DV被害者や子どもへの支援の際に、どういう理解を前提に支援していけばよいのかが分かり、今後の相談支援業務に活かしていければと思います。

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