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女性活躍推進企業の取組事例 (株式会社 ムジコ・クリエイト)

業種:自動車教習所・安全教育事業

株式会社 ムジコ・クリエイト

設立:1961年7月 本社所在地:青森県弘前市和泉1-3-1 従業員数:208人(男性154人/女性54人)


 経営管理部
執行役員部長 竹内 寿生さん

主な女性活躍推進のための取組・短時間正社員制度
・育児時短の柔軟な対応
・半日有給休暇制度の導入
・1on1面談の導入

青森県にとどまらず、全国で安全教育を展開している株式会社ムジコ・クリエイト
経営管理部執行役員部長 竹内寿生さんにお話を伺いました。

 

女性が働きやすくなるような取組を始めたきっかけについて、教えてください。

竹内さん:
 出産や育児・従業員自身の病気などによる退職が度々あったことがきっかけです。
 ライフスタイルが変わって選択を迫られる時、以前は「退職」か「契約社員への変更」しか選択肢が無かったことから、一旦退職することを選ぶ人が一定数いました。
 従業員が辞めることなく、資格を活かして働き続けてほしいという思いから、あらゆる方法を考え続けてきました。

具体的にはどのような取組がありますか?

 一つは「短時間正社員制度」です。
 柔軟な働き方を必要とする方が利用できる制度で、一定の期間、短時間勤務で働くことができるものです。利用事由としては、主に育児・介護・病気などがあります。

 もう一つは「半日有給休暇制度」の導入です。
 当社は、人と人が直接会うことで成り立つ業務の性質上「1日単位の有給休暇を取得することが難しい」と考える従業員が多くいます。
 半日有休制度の導入により、これまでは1日単位でしか取得できなかったものを半日単位で使えるようにすることで、有給休暇制度を活用しやすくなったという声があります。

元々時間有休制度はあった上で、半日有休制度を導入されたんですよね。

 はい。既に導入していた時間有給休暇は、年間で40時間分。ちょっとした用足しや通院、こどもの行事などで数時間だけ休暇を取りたい方は、基本的に時間有休から消化することが多いのですが、すぐに無くなってしまいます。半日休を利用することで「まだ使える時間有休の枠の温存」ができるというメリットがありました。

 また、半日休を2回取ることで、有給休暇1日分を取得できたという実績になります。
 現在労働基準法で定められている有給休暇5日分を、業務に大きく支障が出ない形で従業員に取得してもらえるようなりました。

『短時間正社員制度』について詳しく伺いたいのですが、育児期間中などの期間限定型なのか、それとも無期限型なのでしょうか?

 基本的に無期限型です。いつでも申請できて、いつでもフルタイムの正社員に戻れるような仕組みにし、自分で期限を設定するという方法を取っています。

では、実際に何年も短時間正社員をされている方もいるのでしょうか?

 そうですね。お子さまの成長に合わせて働き方を変える方が一番多いです。
 お子さんが小学校3年生ぐらいになるまでこの制度を利用する従業員が一定数おりますが、当社では規定によって「子が〇歳まで」と明確に定めているわけではありません。
 実は、この辺りはあえて曖昧に規定しているのです。

あえて、というのはなぜでしょうか?

 短時間正社員制度が必要な理由は家庭によって様々です。制度を利用する従業員の状況に合わせられるよう、理由も時期も、柔軟に対応できるようにしているのです。

心強い制度ですね。

 必要な方にとっては良い制度だと感じています。制度の利用事由が無くなるなどして、早くフルタイムの正社員に戻りたいというニーズにも対応できるよう、毎月1日までと16日までの2回、申請期間を設ける工夫をしています。

働きやすい環境づくりのきっかけになったことの一つに「社員さん自身が闘病しながらも働けるように」というお話がありましたが、どのようなケースがありますか?

 闘病しながら働きたいという方には、短時間制度を利用しながら働いていただいています。もちろん勤務については、病気を持っているご本人自身とお話をしながら決めていきます。「働く」ということが一つの生き甲斐になっている方は多いと思いますので、無理のない範囲で「出られるときだけ出てきていいよ」と声をかけています。

 短時間正社員制度だけでなく、年度内に使えずに残ってしまった有給休暇の半分を「福祉有給休暇」としてためていく制度も整備しています。
 最大60日分保存できるこの制度を上手く活用することで、休養を確保しつつ給与も受け取れるようにしています。

働きやすい環境について工夫をされている貴社において、現時点で課題はありますか?

 課題は「繁忙期であっても定時で帰りたい」という要望が多いことに対して、調整が難しい現状であることですね。
 当社は、人がいて初めて売上を作り出すという業種柄、「変形労働時間制」という勤務形態をとっています。冬休み頃から教習に通う人が集中しはじめる繁忙期は、休みが週に1回で、営業時間終了まで勤務していただいています。
 繁忙期以外の時期は3連休もありますし、労働時間が1日6時間など、年間で週40時間になるように調節しています。

 「繁忙期であっても定時で帰りたい」という従業員の要望に応えたい一方で「決められた期間内に免許を取得したい」という顧客のニーズに沿わないことについては、なかなか難しいなと感じています。

顧客のニーズを考えると、なかなか難しいところなのですね。

 お客様に提供する時間は絶対に必要なものです。そのため、現状すぐには難しいというのが正直なところですね。
 しかし、世の中の流れ、特に若い方の考え方は「ワーク・ライフ・バランス」よりも、更にプライベートな時間を重視する「ライフ・ワーク・バランス」になってきています。
 入社前に変形労働時間制について説明していても、実際に働いてみると大変だと思うこともあるようです。企業としては、従業員一人ひとりへの負担が軽減できるよう、更なる人材の確保をすることが必要不可欠だと考えています。

働きやすい環境をつくるためには、人材の確保が必須とお考えなのですね。
続いて、女性の管理職についてはどのようにお考えですか?

 女性の管理職割合は20.4%です。当社では「女性だから」という理由で管理職に登用する方針ではありません。性別に関係なく人を評価していった結果、現在の割合になっています。
 いつからか、風土として「女性だから、男性だから」という考え方が薄まってきたように思います。

お話を伺う中で、従業員の声が聞こえやすい職場なのかなと感じたのですが、従業員の声を聞くために工夫していらっしゃるのでしょうか。

 特に意識しているわけではありませんが、私が現場に立ち寄った時に、その現場の課長が私に話をしてくれることがあります。報告の義務などは課していませんが、みなさん気軽に私に相談してくれます。
 その上で、きちんと部下と話をする時間も取りたいという思いから、昨年から1on1ミーティング(一対一の面談)を始めました。その時の従業員の状況によっては「こういう制度もあるから使ってもいいんだよ」と周知し、活用を促すこともあります。

今後の展望を教えてください。

 当社は「安全な社会をつくっていきたい」という思いで今日(こんにち)まできています。安全を自ら創造し、周囲に広める人を一人でも多く育てるため、日々邁進しています。

 2025年10月、当社の経営理念「私たちは安全な交通社会人の育成により、事故のない社会づくりに貢献します」は「できるを増やす、未来をつくる」というPurpose(パーパス)に変わりました。
 これまで「失敗を減らす」という目線で行ってきた安全教育は、成功体験をもとに「できるを増やす」という発想を加えたものへと変化を遂げ、私たちは時代の先を行く本質的な安全教育を提供し続けます。

 まずはこのパーパスを従業員に浸透させるとともに、「安全教育」というテーマのもと、モータースクールのみならず、ドローン操縦、企業向けの安全教育、幼稚園や保育園児向けの安全に関する生涯教育など、「安全」や「安心」というキーワードをもとに成長していきます。
 青森県にとどまらず、日本全国に安全教育を広げる発信地となれるよう、挑戦し続けます。


(令和7年10月取材)

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